痛快堂スタッフと東京マラソンの施術ボランティアに参加しました

世界中の880名のランナーを鍼灸でケアしました

(※今年のチーム「東京マラソン」 最前列左から井坂有杏、卓司)

今日は2019年3月3日(日)は平成最後の東京マラソンの当日です。

活動の目的はゴール後のランナーのケア。東京マラソンは東京都鍼灸師会のスタッフと活動をはじめて10年になります。

未明からのみぞれまじりの冷たい雨が降り続きます。ゴールの東京駅を目指して走り続けるランナーの体調が心配です。

10:00前 JR有楽町駅より会場の東京フォーラムに向かいました。

施術は99名の鍼灸師と受付と誘導を担当する10数名の鍼灸学生さん、みんなでチームを作ります。ベッド20台を設置して施術ブースを設営します。

フォーラム指定のランナーさんはゴール後にこの会場で自分の荷物を受け取り着替えます。我々のブースは更衣エリアの真ん前の立地です。

12:30 少しずつランナーが会場に到着してきました。スタッフ全員拍手で迎えます。ほとんど外人ばかり、英語を主として中韓に対応できるスタッフもいます。

中には英語も通じない方もいますが、そこは世界のランナーさん!施術のためのコミュニケートはどうにか可能です。皆さん鍼(アキュパンクチャー)に関心があることをひしひしと感じます。

13:00過ぎ ベッドはすでに満床状態。ふくらはぎやアキレス腱の訴えは椅子に座った座位姿勢でも施術を行います。これはとても効率よく待合の列は短くなります。ここから3時間が一番混みあうゴールデンタイムです。

痛快堂のスタッフは何をしているのでしょう?

娘の有杏は空き状況を見ながらどのベッドに誘導するか指示しています。

私はもっぱら受付カウンターや待合スペースをウロウロ、キョロキョロ。気分が悪い、呼吸が苦しい、転倒で出血していないかなどランナーさんの様子を注視しています。ケースによっては救護に送るか否かを判断します。

低体温症のランナーが増えてきました。

時間の経過とともに走行ペースの遅い方の時間帯です。

指先が震えてペンが持てず字が書けない、更に震えが体幹筋まで及ぶ方もおります。長時間冷雨にさらされたために、唇や顔色が悪く寒さを訴える低体温症の方が少しずつ増えてきました。

フルマラソンの疲労に加えて寒さで消耗しておられます。ご説明して救護に誘導しますがブースから目的地までが遠く、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

このような大規模な施術ボランティアは事前の準備もスタッフの募集も大変です。私の新宿区鍼灸師会の新宿シティーハーフマラソンも同様です。でも「大変だ!」と言いながらも毎年続けるには理由があります。

忘れられない光景があります。

それはフルマラソン初完走の方の身体はボロボロですが達成感に満ちた素敵な表情と瞳に出会うことです。これが大好きなんです、このために毎年ボランティア活動をしているんですね。

東京フォーラムで収容したランナーは9000名、受領者は880名。10%の施術率です。

来年はきっとマラソン日和になることを祈って家路につきます。皆様お疲れ様でした。

※東京マラソンの事前研修会では消毒と衛生手順の講演をいたしました((公社)東京都鍼灸師会会報より)